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2024/05/20

【ご恵送】世界の論争問題教育(渡部先生より)

【ご恵送】世界の論争問題教育

渡部先生から以下の書籍をご恵送いただきました。

 

トマス・ミスコ、ヤン・デ・グルーフ編著/渡部竜也監訳(2024)『世界の論争問題教育ー閉ざされた領域をどう考えるか』東信堂.

 

本書のキーワードは、「文脈」。論争問題を教える/教えない教師の意思決定の文脈性を世界各国の事例とともに描いたものです。個人的には、以下の文章(本書の理論的枠組みにもなっている?)が重要だと思いました。

 

「私はここにおいて、ゲートキーピングが単なる魅惑的な独立変数の問題であるとすること、すなわち前後即因果の誤謬(訳者註:ある事象が別の事象の後に起きたことを捉えて、前の事象が原因となって後の事象が起きたと判断する誤謬のこと)を避けている。・・(中略)・・その上、ゲートキーピングは、文脈の付帯現象的広がりとして存在する。(p.5)」

 

社会科教育の授業実践内でも、社会科教育の研究内でも、複雑な社会文脈を複雑に描くことの大切さを感じました。(このあたりが質的研究の必要性とリンクするんだろうなとも思いました。)

 

渡部先生、本書訳者の皆さま、ありがとうございました。